｜笑わない日が一日もありません（職場の楽しい点）
『神楽坂園』は、毎日、笑いに包まれています。笑わない日がありません。このことは「楽しい」とは少し違います。保育は、もし子供にケガをさせたら大変ですから、責任のある仕事です。でも、子供たちが発する一言一言が大人の考えつかない発想なので、先生たちの笑顔がこぼれる言葉が、四六時中、園内を飛び交っているんです。
例えば、ある女の子が友達に「ねえねえ、20歳は熟女なんだよ」と言っていたり、昼食に見たことがない料理（ひじき）が出て面食らっている男の子が「これは海にいるの？」と先生に聞くので、「海にいるよ」と教えてあげると、「じゃあ食べる！」と言って食べだしたりするんです。とにかく大人が思いもつかない発想を目の前にして、私たち大人たちが感性を磨かせてもらっている気がしています。

｜楽しいだけが充実ではないんです
『神楽坂園』では、『見守る』と言う事を実践しています。
例えば、子供が「ブランコに乗りたい」と言ったら先生は「早く乗れるといいね」と教えてあげるんです。これは自立を促すこととは少し違います。「感動」を与えるんです。やがて、ブランコに乗れた子供に対して「ワーすごいね」と思いっきり喜んで、褒めてあげるんです。そうすると子供はものすごく感動します。そういう子は、人から何かを与えられることを待っている人間ではなく、自分で何かを探す、目が輝いている人間に成長できると思っています。
この『見守る』というのは、一見すると放置しているようにも見えます。しかし、私たちの『見守る』は放置とは180度違って、子供が感動体験を得られるプロセスを演出するわけですから、常に子供たちに目を配らなければなりません。そして、子供が感動体験を通して成長する姿を見た先生は、心の底から「児童保育に携わって良かった」と充実感を味わえるんです。

｜風通しのいい職場が一番
私が「何かあったら何でも私に言いなさいよ！」と言う性格ですから、何でも言い合える環境づくりを心がけています。過去の経験から、先生同士がお互いに不満を持っている場合は、陰で言うのではなく、直接言った方がいいんです。『神楽坂園』は、風通しのいい職場だと思います。

｜不安があるからこそ成長できる（職場のいいところ）
「子供を怪我させてしまわないか心配だ」と仕事に対して不安を感じている若い先生はたくさんいます。私はそんな先生に「あなたこそ先生に相応しい」と言ってあげたいんです。
保護者の大切なお子様を預かるのに「不安」を感じない人がいたとしたら、その人が本当にいい先生になるでしょうか。「不安」を感じている先生は、少しずつ経験を積んでいけば、やがて子供から幸せがもらえると思います。そうやって若い先生が成長できるように、「何かあったら何でも私に言いなさい」と伝えています。