ほっぺるだより
Letter
ほっぺるランド 天王寺上本町
災害は突然に
こんにちは。ほっぺるランド天王寺上本町です。
ほっぺるランド天王寺上本町は、災害に対する備えをとても大切に考えています。
このおたよりでは、「大阪府北部地震」発生時の様子についてお伝えします。
緊急事態発生
天王寺上本町が開園したのは2018年4月。
その2か月後の6月。
園運営も始まったばかり。まだ何もかもがままならない状況の中、7時58分。
マグニチュード6.1 最大震度6弱の「大阪府北部地震」発生。
開園して2カ月 毎月の避難訓練は行っていたものの、まさかの事態。
園長である私は通勤電車の中、電車が大きく揺れ、一瞬何が起きたのか理解できず、
しかしすぐにけたたましい非常ベルの音とアナウンスに満員の乗客がざわつき
「緊急事態」各々が携帯電話で連絡を取り合う状況となりました。
すぐに園に連絡を入れ状況を確認しました。
大切な命を守る
すでに早朝保育の子どもたちが数名登園。
職員体制は4人。とりあえず登園してきた子どもたちは、
保護者の方に状況を説明し余震に気を付けてお帰りいただいたものの、
「どこに避難させておくのが安全なのか」心細さもあり、そんな初歩的な質問が職員から聞かれ、
矢継ぎ早に沢山の質問が飛び出しました。
詳しい状況がなく私自身1つ1つの判断に迷いながら、
預かった命を安全に保護者の元へお返しするために、
何があっても安全第一。
実際に経験したことのない状況下、余震に備えつつ職員は保護者への緊急連絡、
状況がわからず登園して来る子どもたちへの対応などを分担して行い、
まだまだ職員同士の関係もぎこちない状況の中での緊急対応でしたが、
なんとか全員の子どもたちを保護者の元へお返しする事ができました。
また出勤途中の職員が徒歩で園にたどりつき、
園舎の安全点検などの対応をする事ができました。
避難訓練の大切さ
今回の経験をこれからの緊急時対応に役立てるため、園で対応した職員、出勤途中の職員、
それぞれの立場から地震発生から全員が降園するまでの対応を時系列で書きだし、
内部研修を行い、意見を出し合いました。
今回の地震対応では日頃の避難訓練の大切さや安全管理、危機管理意識の大切さを痛感し、
通常の避難訓練に加えて引き渡し訓練を行う際には、この経験をしていない職員にも伝え、訓練の重要性を共有しています。
引き渡し訓練の際には自宅へ帰るまでが訓練と位置づけて自宅へ戻ってから親子で訓練について話していただき、
どんな話をしたのか、子どもたちから訓練についてどんな声が聞かれたのか、などを記入して頂いています。
保護者の方からは、
「避難について親子で緊急時について話す事がないので良い機会になった。」
「防災用品を準備したり点検する機会になった。」などの声が聞かれ、
「子どもたちの大切な命を守る」
「大切な人を失わないために」
いつやってくるかわからないからこそ、
これからも救命救急講習の受講や様々な観点からの訓練を行っていきたいと思います。